2019年11月30日

セルフケアのための舌チェック

今日は『舌』について

セルフケアに役立つような

お話をしたいと思います。


ご存知のように

舌は口の中にあって

食べ物の咀嚼を補助したり

味を味わったりする

味覚器官です。


アーユルヴェーダを

学び始めた頃に


実験して「なるほどな」と

思ったことがあります。


舌は唾液で湿っているから

味を感じられるということ。


当たり前と思われるかも

知れませんが


逆に舌表面の唾液を

ティッシュや布で

吸い取ってから


舌の上に塩を置いてみると

味が感じられないのです。


つまり、舌が乾いていれば

味覚器官として機能せず


舌で味を感じるには

唾液という水分が

不可欠なのですね。


舌がカパ(水+地)の座と

いうのも納得です。


また、舌は思いや考えを

伝えたりする

発話器官としての役割も

果たしています。


目立たない存在ながら

私たちが生きていく上で

とっても重要なポジションを

占める舌ですが


私たちが直接見ることのできない

体の中や心の状態について

教えてくれる器官でもあるのです。


まず、舌を鏡に映して

見てみましょう。


大きさ、形、輪郭、色・・・


気になる点はありますか?


ご家族など身近な人の舌を

見せてもらうと


自分に特徴的な点を

把握しやすくなります。


舌の色が青白いなら貧血気味。


赤血球が不足しているから

青いのですね。


鉄分を補うような食事を

心がけましょう。


黄色っぽいなら

胆汁の分泌過多や

肝臓の不調が

考えられます。


胆のうや肝臓の分泌液は

黄色だからですね。


ストレス、特に怒りが

溜まっていないでしょうか。


心当たりがあるなら

休息が必要です。


お酒や脂っこいものを控え

休日は自然豊かな場所で

過ごすのがお薦めです。


青ければ

心臓に問題があるかも知れません。


こちらも血液の赤が

流れていないということで。


水分補給とウォーキングを

心掛けましょう。


白い舌苔が

舌を覆っているようなら

カパが乱れています。


粘液が溜まっていることの

現われです。


アーマパーチャナ

プチ断食

未消化物を除去し

消化力を上げましょう。


タングスクレイパーでの

舌のお掃除

習慣化したいものです。


赤い舌はピッタの増悪です。


消化力が強すぎて

ちゃんと食事量をとっていても

短い間隔で

強い空腹感を感じるかも

知れません。


食事に時間をかけましょう。


アーユルヴェーダでは

一口につき「42回噛め」と

言われています。


試しに一度いろんなものを

42回噛んで


どんな状態になるか

把握してみると良いでしょう。


私が大好きだった韓国ドラマ

『チャングムの誓い』では


宮廷で王様付きの女医となった

チャングムが王様に

「最低10回噛んでいたら

病気にならない」と助言していました。


他にも


舌のふちに歯型がついているのは

腸での栄養吸収ができていないこと

(浮腫みもあります)


舌が震えているのは

根深い恐れや心配があること


舌のひび割れは

慢性的なヴァータの乱れがあること


舌の中央に入る縦筋は

脊柱に感情が溜まっていること


その縦線に歪みがあれば

背骨がどの位置で歪んでいるのかを


映し出していると言われます。


また舌も

足裏リフレクソロジーの

反射区のように

全身の内臓や器官に対応します。


地図のように分布するわけですが


舌先が体の上方で


舌の奥に行くほど

下方の臓器に対応します。


例えば中央の舌苔は

胃や小腸に


奥の方なら大腸に

毒素が溜まっていることが

見て取れるということです。


足裏だけでなく

手のひらや耳や瞳


そして、舌にも


全身の内臓や器官の縮図が

あるというのは

不思議で面白いことだと

思いませんか?


ぜひ朝晩の歯磨きタイムに

舌チェックを

習慣化していただけたらと

思います。


舌.jpg





アーユルヴェーダ・サロン アーユルシンフォニー
横浜市青葉区藤が丘1-31-12 トゥルース205
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2019年11月25日

なぜオイルを使うのか?

アーユルヴェーダの

浄化療法では

なぜオイルを

使うのでしょうか。


ひと言で言えば

「油性の毒素」を

溶かすため。


アーユルヴェーダでは

私たちが

口から摂り込んだ食べ物が

消化されずに

残ったままのものを


「アーマ(未消化物)」


と呼びます。


毒素の元となるものです。


毒素は食べ物だけでは

ありませんが、


今日のテーマを分かりやすく

お話するために

食べ物に絞って

話を進めます。


未消化物アーマは

食べ過ぎたり

消化力が弱かったりすると

体内に蓄積しやすくなります。


どこに溜まるのかと言えば


体内にある

様々な種類の「スロータス」と

呼ばれる管の内側に


ヘドロがこびりつくように

溜まっていくと

言われています。


スロータスには

身体の中と外をつないで


呼吸、食べ物、水を

体内へと摂り込んだり


代謝させたりする


気管や消化管

血管やリンパ管


汗・尿・便といった

排泄のための管のほか


心や感覚を通す管など


14種類あると

言われています。


考えてみると

私たちの身体って

チューブだらけなんですね。


未消化物アーマが

スロータスに溜まったり


スロータスを

詰まらせたりすれば、


気・血・水の流れが滞り

心身に不調が

生じるようになります。


中でも毒素になりやすいのは

摂り過ぎてしまうもの。


塩分、糖分、脂質

乳製品、タンパク質

炭水化物など


好みの味や

好きな食べ物は

ついつい食べ過ぎてしまうのでは

ないでしょうか。


食べ物由来の毒素は

2種類に分類されます。


水で溶ける水溶性毒素と

水では溶けない毒素です。


水で溶ける毒素を

溶かし出すのは

比較的簡単です。


サロンのお客さまにも

施術1週間前から

そして施術後も


「意識して

やってみてくださいね」と

お伝えしているのが

お白湯を飲むこと。


塩分や糖分、炭水化物など

水に溶けるものは

お湯を飲むことで

解消できるのです。


問題となるのは

水で溶けないもの。


つまり油脂です。


油脂は

何で溶けるかと言うと


化粧品と同じで

油は油で溶かすのです。


古い油は新しい油で

置き換えることで


古い油分を含んだ

油性毒素を

溶かし出していくのが

アーユルヴェーダの

浄化療法というわけです。


改めて強調して

おきたいことですが


オイルは身体にとって

必要不可欠なもの。


ですから、太りたくない

毒素を溜めたくないからといって

油分抜きの食事をするのは

返って不健康かつ美容にも

絶対によろしくありません。


オイルは水と違って

蒸発して消えて無くなったり

しませんから、


必要な油分はちゃんと

置き換えていく必要があります。


そうでないと

機能しなくなった古い油分に

いつまでも

居つかせるようなものと

なります。


質の良いオイルを

摂り込むことこそ

賢い選択となるわけです。


また、オイルは

水のようにサラサラと流れず

動きはゆっくりです。


つまり、オイルは

スロータスに溜まった毒素を


パイプ洗浄剤のように

ツルっと一気に

体外へと流し出すことは

できませんが、


未消化物アーマや

油性毒素に


徐々に浸透し

熟成・分解することで


ゆっくりと

でも、しっかりと着実に

不要なものを

体外へと排出するのです。


またオイルは

ハーブの成分を

体内の深い所にまで

運ぶ特徴も

持ち合わせています。


皮膚に塗布されたオイルは

毛穴から吸収され、


数分から15分程で

毛細血管や骨髄にまで

到達すると言われています。


またオイルを使うことで

結果的に

肌はしっとり滑らかに潤い


身体に柔軟性がもたらされ


一回の施術だけでも

表情や雰囲気が

目に見えて魅力的になる方も

本当に多いです。


そして、オイルの重い性質が

心身を落ち着かせて

穏やかにしてくれますので、


継続的なトリートメントにより、

メンタルのバランスも

整いやすくなります。


太古より受け継がれている

自然療法が


ストレス過多の現代社会で

重宝される理由が

そこにもあると

言えるでしょう。


私たちの身体に

必要不可欠な油分。


不要なものを取り除き

心身を軽やかに

艶やかに整えてくれるオイル。


何十種類もの薬草が入った

香り豊かで温かなオイルによる

アーユルヴェーダの浄化療法で


年内のメンテナンス&ケアを

どうぞお忘れなく。


オイル.jpg





アーユルヴェーダ・サロン アーユルシンフォニー

横浜市青葉区藤が丘1-31-12 トゥルース205
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2019年11月15日

季節の対策〜晩秋から冬はヴァータ

1週間前に立冬を迎えました。


まだそれほど

寒いわけではないですが


今年は富士山の初雪も早く

すでにインフルエンザも

流行っていますね。


前倒しの変化に

私たちも柔軟に


順応することが


求められているような

気もします。


今日は晩秋から冬かけて

気をつけたい


アーユルヴェーダの

生活処方について

お伝えします。


この期間に増えていくのは

「空」と「風」の元素から成る

動きのエネルギー『ヴァータ』。


冷たい、乾燥している、

速い、軽い、硬いといった

特徴があります。


寒くて乾燥した冬には

温かく潤し、

ゆったりどっしりと

安定させていくことで

バランスを取ることが

基本となります。


冬は寒くて嫌いという人も

多いですが、


体力も


抵抗力も


消化力も


食欲も


一年のうちで

最も強くなる季節。


力がみなぎる季節であり、


生命力の基盤を

最も強化できる季節とも

言えるのです。


まずは、しっかり食べて、

そして運動すること。


どちらも大切です。


冬になっても

キューリ、ナス、

レタスなどの葉物といった

体を冷やす夏野菜や


低カロリーなもの

乾燥した物を

食べていては

健康を害します。


消化力が強い冬場に

食事量を減らすのも

身体に良くありません。


多めの食事、

ご馳走や高カロリーなもの、

脂質の摂取も

むしろ薦められています。


アーユルヴェーダでは

冬太りは夏痩せと同様

身体にとっては自然なこと、

健康的と見なされています。


部屋や衣類、寝具を

温かく整えることは

もちろんですが、


暖かい場所で

じっとしているのではなく


活動的になって

積極的に運動も

楽しみましょう。


取り込んだ栄養を

燃やして


エネルギーに

転換することで


筋力もつき


力強さと軽やかさを

生み出す

好循環スパイラルが

心身に根付いていくことでしょう。


朝は日の出前の起床がお薦めです。


『ブラフマムフルタ』

と呼ばれる、


厳密には日の出96分前から

日の出までの間に

起床するのが

特に良いとされています。


ちなみにここ藤が丘での

明日の日の出は

6:18ですから


4:42から6:18までの

1時間半ほど。


ブラフマムフルタは

創造神ブラーフマンが

働く時間。


私たちが

最も宇宙のエネルギーを

受け取り

宇宙のエネルギーと

つながりやすい時間と

言われています。


日の出が遅い冬ほど

ブラフマムフルタに

起床しやすくなりますので


ぜひ意識的に

体感してみて

いただきたいです。


冬は霊性を高めて

養うのにも

適した季節とも

言えるのです。


ヴァータが増え過ぎた時、


身体には


冷えや乾燥、


硬さや痛み、


顔色が悪い、


便秘、腹部の膨張、


体力低下が、



心理面では


悩みや不安、焦り、


気分の変動が


起きやすくなります。



睡眠が浅い、


怖い夢を見る、


疲労感が抜けないなども


過剰なヴァータのサインです。



ヴァータは軽いだけに

簡単に乱れますが、


早い段階で気づけば

回復させるのが

最も簡単な

ドーシャでもあります。


ヴァータが乱れたら

まず温かくすること。


部屋を温かくする、


温かくなるような服を着る、


温かい飲み物や食べ物をとる、


お風呂にゆっくり浸かる、


カイロや湯たんぽを

使用するのも

助けになるでしょう。


カイロは

特に冷え症なら

仙骨に貼ると良いですね。


湯たんぽは

冷えやすい太ももや下腹部、

腰からお尻を温めて


筋肉の血流を促すことで

冷え症改善に

役立つようです。


また、年末に向けて

温かいハーブオイルで

肌を潤わせる

アーユルヴェーダの

浄化療法を受けることで、


ヴァータを調節しておくのも

賢い選択です。


そして、

予定を詰め込み過ぎないように

気をつけ、


生活リズムが乱れたら

調節し直すゆとりを

確保したいものです。


眠りが浅い時には、


寝る前に温かいミルクや

カモミールティーを

飲んだり、


ラベンダーや

ローズなどの精油で

芳香浴したりすると、


心も落ち着き、


安眠の助けになります。


目や脳を刺激する

テレビやスマホ等の画面は、


できれば

就寝1-2時間前には

見るのを止めましょう。


ヴァータのバランスが

整うと、


排泄や睡眠といった

生理的なリズムも整い、


動きも軽やかに

明朗快活になります。


冬こそ、

体力・抵抗力・消化力の強さを

活かして、


最高の自分を発揮できるよう、


生命力とともに

霊性も高める基盤を

強化していきたいものですね。


温泉猿.jpg





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